「皮」と「革」。読み方は同じだが、この二つは全く違うものだ。皮は動物などから採取したままの状態のことを言い、革は鞣(なめ)したもののことを言う。鞣すとは、皮に加工を施し耐久性や耐熱性、柔軟性を持たせること。天然のものが皮で、加工し製品として使用できるのが革ということになる。鞄や靴、ベルトなど多くの革製品は、人間の知恵により誕生したものだ。今回伺ったのはこの「革製品」や革、さらにそれらとの相性が良い「シルバー」を東京で専門に扱っている「S’FACTORY」。単なる道具としての商品ではなく、ファッションアイテムとして独自の路線を貫くブランドである。
東京都 S'FACTORY様 | 2017.1.26
東京都練馬区でレザー&シルバーを制作、販売しているS'FACTORYを訪ねて。
向かった先は東京都練馬区、環八通り沿いにある「S'FACTORY(エスファクトリー)」。S'FACTORYとは、代表の陣内邦臣氏が2001年に創立した、ウォレットやバッグなどの革小物を中心に製作、販売しているレザー&シルバーのブランドだ。同様の商品を扱うショップをプライベイトで訪れたことはあるが、何か他店とは一線を画す雰囲気が店内全体に漂う。素材は牛、ヘビ、トカゲ、ワニ、サメ、エイ、ダチョウなど幅広い。しかし醸し出す雰囲気の理由は決してそれだけではなさそうだ。「オリジナリティを優先しているので、流行のアイテムやオーソドックスなデザインの商品はありません」。と言い切る陣内氏。ありふれた普通のアイテムを求めるならば一般的なショップで買って欲しいというその姿勢は、客層を狭めるリスクがある。しかし狭めることで成功を得ている。それは「エスファッカー」と呼ばれる、S’FACTORYに心奪われるコアファンを創りだしていることが証明している。